1781年
ウィリアム・ハーシェルが天王星を発見

太陽系の第7惑星天王星。木星、土星に続く3番目に大きな惑星です。
かつては海王星と共に木星型惑星ガスジャイアントの一つに数えられていましたが、現在では内部の成分が木星や土星のような水素・ヘリウム主体に有機化合物が含まれている大気と異なり、メタンやアンモニア、酸素、炭素、窒素などを含み(木星や土星の核と近いと言われる)、氷の量も多く、大気中のメタンが青色を反射し色も異なることから、天王星型惑星に分類されています(アイス・ジャイアントとも言う)。
なお太陽系外惑星で、恒星に近い軌道を取るガスジャイアントはホット・ジュピターと呼ばれますが、天王星クラスの惑星はなぜかホット・ネプチューン(熱い海王星)と呼ばれます。
発見したのは、ウィリアム・ハーシェル。条件が良ければ肉眼でも見えるため、それ以前にも観測された記録が多数ありますが、惑星とは気づかれませんでした。ハーシェルは彗星を発見したと考えて発表しました。ところが軌道計算が合わないため、アンデル・レクセルが円軌道で再計算したところ、新たな惑星であると判明。
当初はイギリス国王ジョージ3世にちなみ、ゲオルギウス・シドゥスと呼ばれ、ジョージアン・プラネットと改められましたが普及せず、発見者の名をとってハーシェルとも呼ばれますが(惑星記号はハーシェルのHを元にしている)、結局ギリシャ神話の天の神様ウラヌスの名が付けられました。ここから中国で天王星となり、日本語にもなりました。なお衛星の名前はシェークスピアの作品の登場人物から採用。
天王星の最大の特徴は、「ひっくりかえっている」こと。97.8度も傾いており、つまりほぼ横倒し。輪がありますが輪も縦になっています。原因は不明ですが、生成期に大きな天体が衝突したためと考えられています(※)。

※水星は核の大きさに比べてマントルと地殻が非常に薄く、金星は南北が真っ逆さまになっており、地球や冥王星には惑星の大きさに比して巨大な衛星が存在することから、いずれも大きな天体の衝突の結果と考えられており、太陽系生成初期には頻繁に多かったとみられます。

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