1958年
ホープダイヤモンドがスミソニアン協会に寄贈される

このダイヤモンドは、45.50カラット。青い色をしたブルーダイヤで、紫外線を当てると赤く光ります。白金製のペンダントにはめ込まれており、ペンダントには16個のダイヤが、その鎖にも45個のダイヤが付いている超豪華なもの。
このダイヤが有名なのは、その呪いの伝説から。元々は9世紀ころに、農民が川で見つけた、と言われますが、ペルシア軍司令官、国王を経て、いつしかヒンズー教の女神像の目にはめ込まれていました。当然、2つあったわけですが、うち1個が盗み出されます。それを知った僧が持ち主に不幸が訪れるよう呪いをかけ、手にしたものに次々と不幸が訪れるという話。
手にした主な人物は、購入したフランス人ジャン=バティスト・タヴェルニエを経て、フランス王ルイ14世に渡り、フランス革命当時の窃盗団が持ちだして、数人の宝石商を経て、コレクターのヘンリー・フィリップ・ホープに渡ります。その子孫のヘンリー・フランシス・ホープ(名前の由来の人物)と妻で女優のメイ・ヨーが離婚した後に売却が認められ、また数人の宝石商を経て、デザイナーのピエール・カルティエ、さらに犬の首輪につけたエヴェリン・ウォルシュ・マクリーン夫人と渡り、最後に宝石商ハリー・ウィンストンが入手します(他にも英国王やオスマンのスルタンなど多数)。
呪いの伝説を信じなかったウィンストンがスミソニアン協会に寄贈しました。
呪いの伝説にあるような、所有者が殺された、気が狂った、といった話の多くは、事実と異なり作られたもの。ホープ以前にフランス王室にあったのは事実ですが、所有が怪しい人もいます。ホープと結婚していた女優のメイヨーが離婚時に手に入れられなかったことから、騒ぎ立て話を大きくしました。
元々は、112と3/16カラットあったのが、フランス王室時代に宝飾用におよそ半分に加工され、さらに小さくされていったことから、残りの半分の行方が話題になっています。

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