ゴディバ(ゴダイヴァ夫人)
イギリスにある伝承の一つ。
ゴダイヴァは11世紀のイングランド・マーシア伯レオフリクの夫人。夫が支配するコヴェントリーの町に重税を課したことを知り、やめるように諌めたが夫は聞き入れず、ついには「裸で馬に乗り、町の中を端から端までゆけば、お前の願いを叶えてやる」と言ったため、ゴダイヴァ夫人は裸で馬にまたがり、コヴェントリーの町を回った。町の人々は夫人の心を知って戸や窓を閉め切り見ないようにした。レオフリク伯は戻ってきた夫人の願いを受け入れ、コヴェントリーに課していた重税を取り下げたという。
のちに、町の住民で唯一のぞき見した仕立て屋の男トムが刑罰を受けた(あるいは天罰が下って目が潰れた)という伝説が加えられ、覗き魔のことを「ピーピング・トム」と呼ぶようになった。
ゴダイヴァ夫人は実在の人物で、ノルマン・コンクエスト後の戸籍台帳「ドゥームズデイ・ブック」にも、アングロサクソン系女性領主として記録されているが、裸で馬に乗った伝承が史実かどうかは不明。
ベルギーのチョコレートメーカーのゴディバ・ショコラティエのブランド名はゴダイヴァ夫人から採っており、ロゴマークも馬に乗る裸の女性をデザイン化したもの。ほかにも絵画、文学、楽曲などに取り上げられることが多い。

ウインドウを閉じます

総合年表

総合年表ブログ