1977年
スペースシャトルの実験機「エンタープライズ」の滑空飛行に成功

宇宙往還機スペースシャトルは引退を迎えましたが、一般的に有名な最初の機体はコロンビア号といいます。
しかし、その前にエンタープライズという実験機が存在しました。滑空を試験するためのオービターのみの機体なので、厳密には宇宙船ではありませんが、スペースシャトルの初代です。改造されたシャトル輸送用747ジャンボに乗せられて空中へ上がり、切り離して滑空試験を行いました。
宇宙へは2番機のコロンビア号が担いましたが、チャレンジャー号事故のあとなどに本機も宇宙船用に改造が検討されたこともあります(※)。
名称は本来、コンスティテューションとなるはずでした。憲法という意味で、建国記念などに軍艦に付けられる名称です。合衆国憲法200年の1976年に名付けられる予定だったからです。
ところが、SF作品『スタートレック』のファンが、同作品の宇宙艦エンタープライズの名前を付けて欲しいと運動し、それを受けてフォード大統領が命名しました。いかにもアメリカらしい話です。ちなみにスタートレックシリーズで活躍するエンタープライズNCC-1701は、「コンスティテューション級」の宇宙船という設定。
国立航空宇宙博物館に展示されていましたが、スペースシャトルの引退後、ディスカバリー号と交代し、マンハッタンにある空母を改造したイントレピッド海上航空宇宙博物館に移されました。
※結局改造はされず、新たにエンデバー号が建造された。

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