2009年
バラク・オバマが第44代アメリカ合衆国大統領に就任

アメリカ史上初めて、黒人の血筋を持つ大統領が誕生した日です。1960年代前半ころまで、黒人が激しく差別され、公民権運動が起こっていたことを考えると、オバマ大統領の就任に対して、表立って人種批判が上がらなかったことは、時代が変化したことを象徴しています(逆にオバマ暗殺を期待するような発言をしたヒラリー・クリントンは予備選で敗北に追い込まれた)。
そのオバマ大統領は公民権運動の盛んだった1961年生まれ。ハワイ州の出身で父親はケニア出身の黒人、母親はカンザス出身の白人です。
彼の支持を増やしたその演説は判りやすさを旨としていたこともあり、スピーチの代表として、日本では英語教材のテキストとしてもしばしば使われました。
しかし大統領就任後、就任前までの期待に反し批判が増加。特に推し進めた国民医療保険制度は大きな反発を買いました。また外交的にも成功したとはいえず、評価は厳しいものとなっています。ただこれらは人種問題より政策方針の問題を批判されたものといえます。
一方で、アメリカ社会では、法制度的な差別こそなくなりましたが、いまだに黒人や有色人種への差別的な対応が頻繁に見られます。
ところで、アメリカ合衆国憲法修正第20条により、大統領の任期は、1月20日の正午に終了することとされており、その直後に、選挙で勝利した次期大統領の任期が始まることになっています。この制度が導入されたのが、1937年。フランクリン・ルーズベルト大統領の2期目の時に始まりました。それ以前は3月4日に任期は開始されていました。
つまり、それ以降の歴代大統領は基本的に、1月20日に就任していることになります。ただしトルーマン大統領はルーズベルトの死去で、ジョンソン大統領はケネディの暗殺で、フォード大統領はニクソンの辞任で、それぞれ副大統領から昇格したため、いずれも1月20日の就任ではありません。しかし退任はともに1月20日です。

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